偽善エコロジー/武田邦彦
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いちのせは一応エコに関心を持っています。
自分が気持ちよく生きたいから、環境のために出来ることには取り組む、という程度で、それを生きがいにしたりはしませんが。
だから、暑さに負けそうになれば冷房も使うし、いくらガソリンが高くても公共交通機関が不便だから車を使う。
その分、じゃあエコバッグを使おうとか、ごみの分別はきっちりやろうとか、古紙は古紙回収へとか、そういうことをきちんとやればいいと思ってました。
が。
おそらく大半の方がいちのせと同じような考え方で、環境問題には取り組んでいらっしゃると思うのですが、この本を読むとほとんどの『常識』が否定されてしまいます。
そして、反発を感じてもそれに反論できるだけの情報を自分が持っていないまま、誰かが(主にマスコミだね)『いい』と言ったことを鵜呑みにして実践してきた訳です。
武田氏はかなり独自のデータを用いていることがあるので、これもすべて鵜呑みにしてもいいかは判断できない。
けれど、不思議に納得させられてしまう部分もあるんだな。
ひとつだけ。
ちりも積もれば、という考え方を武田氏は笑い飛ばす。
そんなちっぽけな努力は地球規模で考えたら無いに等しいと。
地球規模で見たらそうなのかもしれない。
けれど、ひとりひとりが「地球を大切にしたい」という気持ちをなくしてしまったら、とても恐ろしい未来が待っているようにしか思えない。
「自然」と対比させる言葉に、よく「人工」という言葉を使うけれども、私はこれにひどく違和感を感じている。
だって、人間もまた地球の上に生まれた「自然」の一部だもの。
人間にとっての環境破壊がイコール地球にとっての環境破壊とは限らない。
たかが人間がどうあがいたって、母なる地球という存在に勝てるわけがないと思うのだけれど、人間として気持ちよく地球で暮らしたいなら、人間にとって都合のいい環境を守るしかない。
結果はどうあれ、『大切にしたい』という気持ちとこの大地に生を受けたことに感謝する気持ちを忘れずに生きていきたいものだ。
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